涙涙の白山登山
パーティー | ナラ・ノジリ・ヨコカワ・フルタ・クロダ・イノウエ・ゴトウ |
天気 | 快晴 |
「起きろ!おっめっざっめタイームらんららんらららら♪おっめっかしタイーム寝癖を直せよ!」
・・・・・5/22 AM1:30・・・・
陽気な目覚ましクンがなりだした。
結局ついに眠れなかった。
っていうか、寝るのを諦めていたんだけど、なんかいまさらに寝かったの後悔しはじめている・・・。
これから睡眠不足のまま白山に挑まなければならない。
ちなみに、私が持っている白山のデータは、
一、北アルプス(これは、間違った知識)
一、標高2700m
一、道に迷って乗ったタクシーの運ちゃんに「石川にきたなら登らなけりゃならない」と言われた
とまぁこんなもんである。
ベットから体を起こすと全身に軽い痛みが走る。3日前の筋トレのとき調子こいたら筋肉痛が未だに抜けないでいた。
ひとまずシャワーを浴びてさっぱりしてから装備を確認する。
昨日までブランデーが入っていた水筒に水を入れてタオルを巻く。
私はメンバーの中で一人遠いところに居を構えているため途中で拾われる事になっている。
・・・・・AM2:30頃・・・・・
一通り準備が終わった。2:45出発の予定だから中途半端に時間がある。
イノウエに電話で確認。出発は遅れそうだ。
とりあえず、やることもなくベットでごろんとなった。
3時を過ぎた頃に携帯がなり、外で待つ。
で、一団と合流。
AM5:30白山麓着。腹が減っては何とやら、ここで朝飯をすましつつも準備。
ワシは特に着替える必要もないので靴ひもを念入りに締め、スパッツをはく程度。
ナラ、ノジリ、ヨコカワ、フルタは着替える。
イノウエは、ジーパン姿でうろうろする。
って着替えろよ。オイ!
ってコラ!そのバック(注1)で登るつもりか!?(注1)普通学校に行くときとかに使うようなもので、断じて登山に使うタイプのものではない。
ゴトウを見ろ!このカッコの差はなんだ?
・・・こいつ開き直りやがった・・・。
で、AM5:55出発。先頭フルタ、最後尾ナラ、中央に新入生のゴトウと、初登山のイノウエ、後適当に列を組み登る。
ナラが、雪がないとはじめの頃ぼやいていたが、1時間半も登るとしっかりと雪が残っており、っていうか、メッチャ積もっていて登りずら言ったらありゃしない。道中会うオヤジ共はアイゼンにピッケルと完全装備だが、ワシ等貧乏学生がそんなたいそうな物あるかい!くそっ、そんなにさくさく登りやがって。全員こう思っていたかどうかは別として、少なくともワシはそう思っていた。
雪・・・
それは白く
それは冷たく
そこは冬。
これは、普通の時のお話。ここは北アルプス。2700mのやまにもなれば、5月下旬でも充分雪は残っている。でも5月下旬、日射しはすっかり夏の物♪ハッキリ言ってメチャアツイ!おまけに雪に乱反射して目がチカチカする。なんてぼやきつつも登ったら今度はなっが〜いトラバース(注2)。かなりの急斜面を横断するのだが、上にも下にも障害物はない。ここで、コケたりしたら、そのまま下まで滑るんだろうな〜。かなり危ないよねここ。ほてほてと歩いていれば、一際大きな風が吹く。風は、雪の上を滑っているため冷たく、日射しと行軍で火照った体に気持ちがいい。山登ってて良かったと思う一瞬である。しかし、気がつけばヨコカワがすでにグロッキーダイジョブかなと心配しつつも、今度はトラバースも終わり、傾斜30度はあるだろう坂を登らなけりゃならない。距離にして150mは絶対ある。距離も傾斜も充分問題だが、例にもれず障害物がないため、落ちたら終わりである。しかも今度は直登するため、あしを滑らせる可能性がたかい。雪に蹴りをくれながらのぼる。黒ボコ岩を過ぎると一転、今度は真っ平らな雪原。グロッキーヨコカワとリーダー(?)ナラとだいぶ離れてしまったため、休憩をかねて少し待つかどうか迷うが、室堂センターまで後わずかなので、ゆっくり歩き室堂センターまで行っちゃおうということになった。(注2)山を横に登ること
室堂センター到着してから5分くらい後。ヨコカワと、ナラが到着。ここで休憩する。だいぶ腹が減っていたが、今喰うと、お昼ごはんがなくなるから、練乳をなめる。すると、徹夜のツケがまわってきて、急に眠くなる。少し寝たら、眠気は収まったが、今度は足が軽い痙攣を起こしはじめた。う〜んワシも年だな。しんどいわ。
室堂センターからは山頂がばっちり見えるだからかったるくなってついつい1時間も休んでしまった。で、山頂目指して歩くんだけど、これがまたしんどい。休みすぎたせいか、体が重い。あと、筋肉痛が復活、足が痛い。まぁ、体が重いのは20分も歩いたら収まったのだが、山頂付近は岩道で、足がエライ事になってきた。
えらくなった足を引きずって、ついに山頂。今日は快晴でホントにいい眺めである。で、下山。山頂についちまえば、癒しの風も寒いだけでありがたくも何ともない。とっとと帰るに限る。
「うわ〜!!」
「ぎゃ〜!!」
「こえ〜!!」
歩いて下るのはかったるいので銀マットをソリに、登山靴をスキーにして室堂センターまで、一気に雪の上を滑る。そこには童心に帰った男共がはた迷惑な奇声を発していた。40分かけて登った道を15分くらいで下ると、今度はメシである。朝食は5時半頃にカツサンドを食っただけだからかなり腹が減っている。金をケチったのがまずかったか、おにぎり3個は一気になくなった。まだ腹は減ってはいる。非常時なので非常食を当然のように食った(と言ってもカロリーメイトと蒟蒻ゼリーとチョコレートだが・・・)。カロリーメイトは食うとのどが渇くので、当然水を必要とする。水筒に口を付けようとしたとき水からいつも飲んでるブランデーの匂いが・・・。う〜ん、酒を飲んでる気分♪ナラがコーヒーを入れたので、ありがたく頂戴する。満腹にはほど遠いが、とりあえず空腹ではなくなった。まあ、後はおりるだけだし、大丈夫だろう。最後にノジリが美味そうに飲んでいるコーヒーを頂戴する。・・・・ぬるい・・・っていうか、夏に蛇口をひねっても、もうチョイ暖かい水が出るぞ・・・・
で、下山。やはり雪道を歩くのはかったるいので、滑る。傾斜は厳しいし、登山道から外れたら、戻ってくるのかなりしんどそうだし、けっこう怖いはずの所を楽しそうに滑る。・・・なんて緊張感のない奴らなんだ・・・。で、やっぱりこける。これがマジで止まんねーで、ハッキリ言って怖い。かかとを思いっきり使って、気合いで止める。何やかんやで、登山口まで大きなケガもなく、無事に着いた。いや、マジで疲れたわ。ホントに運動不足を実感した。ここで驚いたのが、新入部員のゴトウ君。全然ピンピンしてやがる。まいったわ、こりゃ。
5/23 AM11:00すぎ、起床
昨日の疲れはけっこう簡単に抜けてた。今日は特に用事もないし天気もいいので、とりあえず、洗濯をすることにした。その間に部屋の掃除をして、シャワーを浴びた。お湯が皮膚に当たるとかなり痛い。どうやら、結構日に焼けてしまったようだ。洗濯物をほして、やることもないので、靴の手入れをした。バケツに水をくんで、ベランダでまず泥を落とす。何気なく靴の後ろを見ると・・・完全にすり減ったソールがある。次は白馬が控えている。この靴で大丈夫かな・・・。